仮面(元)、1Kの隠れ家

心が暇なので、厨2病だった頃に思いを馳せて、痛々しいものを書きたい

オタクコンテンツに叱られるから

2,3年ほど前、漫画村という漫画海賊版サイトが若者を中心に爆発的に流行った。自分たちの漫画を、雑誌を購入して読んでもらったり、単行本で読んでもらうという正規の楽しみ方ではなく、海賊版で無料でコンテンツを消費する事の方が、若者を中心に主流になりかけていたのを危惧した漫画家の働きによって、漫画村を含む違法サイト(確か4つ)にアクセスできなくなった。



漫画村で漫画を読まれると、本来漫画家に入る売上が全て漫画村によってかき消されるだけでなく、広告収入によって横取りされてしまっていた。海賊版サイトの管理者は、ネット上から収集した膨大な数の漫画のページをアップロードし、無料公開することによって広告収入を得るというシステムだ。ここで公開されている漫画の作品数は膨大で、存在する作品はほぼ全て網羅されており、漫画村というサイトにアクセスするだけでどんな漫画も読めてしまうという。

なるほど、上手いシステムだ。

ここで着眼しないといけないのは、違法サイトが売上を横取りしたという点より、単なる犯罪者がつくりあげた1システムが、ひとまず無料という点を置いておいたとしても、漫画を読むことに関して最も最適化されたものであるということだ。ここに出版社ごとの括りもなければ、絶版作品の入手難度もない。漫画村というサイトにアクセスするだけで、ほぼ全ての漫画作品を読めてしまう。これほど便利なことは無いだろう。そして、膨大な広告収入が入っているということは、それによって儲けまで出てしまっている。コストパフォーマンスは計り知れない。


なら同じことを公式でやってみてはどうだろうか。
結論を言うと不可能だろう。漫画は出版社ごとに出版されており、出版社の垣根を超えて多くの漫画を後悔するのは難しい。色んな権利が絡むので、全作品網羅している巨大サイトを運営し、漫画家に利益を還元するというシステムは現状難しい。
漫画家の赤松健先生も、縦でなく、横に横断するような作品の提供の仕方が大切だとテレビで話していた。これを可能にするためには数多くの変革を踏まねばならないだろう。漫画家は、海賊版サイトに負けないために、消費者のニーズに沿った作品提供を心がける必要がでてきた。誰もがスマホを持ってる時代、気軽にスマホで漫画が読める方が支持されるに決まっている。雑誌と単行本だけでは海賊版サイトに勝つことが出来ないということを分かったからこそ、最近では漫画を1部無料、又は定額で配信するサービスが増えてきたのだろう。


漫画に重きを置いてきたが、アニメの方がどちらかと言うと酷い。漫画を買う、というのは日常的であるし、アニメを観る、ということも日常的なことであると思う。しかし、円盤を購入する、なんて1部のコアなオタクがやることだ、と どこかで思ってはいないだろうか。アニメ作品は原作~放送までに膨大なスタッフを抱えているくらい大きな制作規模であるのに対して、円盤の売上は少なすぎる。アニメーターの年収なんて200万かそこらだ。場合によってはフリーターより少ないだろう。


何が日本が誇るアニメ文化だ。制作陣が身を削って提供して、その利潤は還元されない文化など日本の恥だ。恥の文化でしかない。腕のある技術者に正当な報償すら与えられない惨めな国だと思われる。アニメの海賊版サイトなんて至る所に存在する。それこそ漫画村の比じゃない。漫画村でここまで騒げるのはほとんどの漫画家が気楽だからだ。アニメーター程に身を削っていないからだ。何年も前から海賊版サイトにアニメ作品は蝕まれてきたが、構ってる余裕などないのだ。次から次へと作品を作らねばならない。アニメ文化は年々衰退してきている。全盛期のような勢いは現在はもうないだろう。きっとそのうち滅びる文化だ。



漫画文化も滅びてしまえばいい。たった1人の犯罪者の海賊版サイトごときに四苦八苦する程度の文化、恥でしかない。そんなもの、海賊版サイト潰されてしまえばいい。潰されて始めて、利用者は自分たちが誇った文化を自分たちの手によって破壊したことに気がつくだろう。海賊版サイトを利用する輩なんて、その程度も分からない阿呆の集まりだ。



オタクは経済を回し、オタクの文化は日本が誇れる文化らしい。本当にそうだろうか。一昔前は実際にオタクが経済を回していたのかもしれない。だが現在は、腐女子アニメイトでよく分からんストラップを買ってる程度のものだ。その程度で経済を回しているなんて片腹痛い。







だけどアニメも漫画も好きだから、滅びてしまうのはちょっと嫌だなぁ。