星に願いを
流れ星が流れている間に、願い事を3回唱えるの。それが出来たのならば、きっとあなたの願いは叶う。
少女はずっと昔にそのようなことを自分の母に言われたのを思い出していた。
彼女は泥だらけの靴下を脱ぎ捨て、足の土を払い、散乱した本の類を拾い集める。
靴と鞄は無い。
彼女はいじめられていた。
今日は✕✕%○○[編集済]流星群の日らしい。クラスの同級生が言っているのが聞こえた。
夜空を仰ぎ、空に浮かぶ無数の星を見ながら彼女は唱えた。
世界が滅びますように
1回目
世界が滅びますように
2回目
世界が滅びますように
3回目
流れ星を見た訳でもないのに、彼女は3回そう呟くと、真上の星を睨みつけた。
しばらくして、その睨みつけた星は、先程までと比べ物にならないほど赤く輝き始めた。
赤い星は元あった星から僅かにズレるように移動し始め、やがて地平線の向こうへと星は流れていった。
しばらくして地平線の向こうが赤く輝いた気がした。
彼女は今見た不思議な光景に、驚くことはなく、それを自分自身不思議に思った。
いつの間にか彼女の心は満たされていた。
その後、南アメリカ大陸は消失した。
それに続き地響きと天変地異が起こったあと、地球は爆発を起こして宇宙の塵となった。