仮面(元)、1Kの隠れ家

心が暇なので、厨2病だった頃に思いを馳せて、痛々しいものを書きたい

10年後の僕へ

10年後の僕へ


というタイトルの手紙を11年前の僕、つまり小学校の時に、タイムカプセルにぶち込み、校庭に埋めた。(クラス行事)
そして去年、丁度10年経ったタイミングで、当時のクラスメイトで集まってプチ同窓会を行って土からタイムカプセルズを掘り返した。(らしい。)


勿論僕は参加してないが。(今日友達から聞いた。)


それはさておき、僕は意外と記憶はいいほうだ。記憶力はよく褒められがちだが、暗記は苦手なので記憶と暗記は別物派だ。

なので、当時何をカプセルに入れたか覚えている。
当日使っていた消しゴムと、タイトルにある「10年後の僕へ」という手紙だ。

そこには、ストレートに大学進学して、世間的に言う所謂「偉い人」になってるどっかの誰かの人生が綴られていたに違いない。

それと当時、友達が好きだった女の子の名前も書いた。理由は友達の黒歴史を風化させないためだ。僕はしつこい。
お前はこんなちんちくりんを好きになってたんやぞ、
と、10年経った後も何年も何年もいじってやるつもりだった。幸い、その友達とは唯一今でも仲が良い当時からの友人だ。あとはタイムカプセルさえあればこいつをいじり倒せる。


話によると、どうやらプチ同窓会不参加者のタイムカプセルは、それぞれ参加者の中で連絡取れそうな人が代わりに持ち帰って、個人的に渡す流れだったとの事。

僕にはこの話をしてくれた友人しかいなかったから、僕のタイムカプセルはこいつが持っていると思い、所在を聞いた。
しかしどうやらこやつもプチ同窓会不参加者のようで、タイムカプセルは別の人に渡してもらったらしい。

「俺のタイムカプセルはどこいったん?」

純粋にこの疑問を口にした。LINEの連絡先にも、デフォルトの連絡先にも、当時の知り合いはこの友人しかいない。当然だ。しかし帰ってきた返事は、


「さぁ。」


の一言。



どうやら10年後の僕の手紙は、その内容に11年経っても応えられていないどころか、そもそもその存在自体もどこか知らない所へ行ってしまったらしい。


10年後の僕へ、それは、いずこへ。